ライフスタイルの変化にともなう~いま必要なデジタルツールの見直し
4万近くのノートを抱えたEvernoteヘビーユーザーでした
私は長年のEvernoteヘビーユーザーでした。2012年から記録を入れ続け、その数はおよそ4万ノートにものぼります。
さらに、Fino社の小西紗代先生から「Evernoteマスター」という資格をいただき、2015年から2017年頃までEvernoteを教える仕事もしていました。たくさんの受講生さんにEvernoteの魅力をお伝えしながら、情報を蓄積し、それを役立てる技術をたくさん学ぶことができました。
その時々の貴重な資料が手元にすべて残っていること、そして普段使わないものでもすぐに取り出せる技術――これは今でも大いに役立っています。
EvernoteのデータはほぼすべてNotionに移行しましたが、改めて眺めてみると「これを失っていたら、もったいなかったな」と思う記録ばかりです。子育て中の出来事や仕事の資料、そのどれを見返しても「ここで学んだことが今につながっているな」と感じます。
そして、なかなかEvernoteの解約をできなかったのは、受講生さんからの質問や問い合わせに対応するためでした。
わたしからEvernoteのツールを学んでくださった方たちに対して責任も感じていたので、2年間くらいは私自身があまり使用していないにもかかわらず、サブスクリプションの更新をしていました。
今年から、サブスクリプションの金額が、年額7800円から15800円になりました。(←長期ユーザーの価格だと思います。実際は、17800円。)
EvernoteからNotionへの移行手順
移行そのものの手順は、実はとてもシンプルです。今はAIに聞けば、やり方を何でも教えてくれる時代になりました。
AIがまだ広まっていなかった頃は、EvernoteからNotionへの移行をお手伝いするセミナーを開いていましたが、今はきっと、多くの方がAIに相談しながらご自身で進められると思います。
移行作業でひとつだけ手こずったのが、「どのタイミングでEvernoteを解約するか」、そして「解約の手順やボタン、入り口がなかなか見つからない」という点でした。これもAIに聞きながら進めれば十分対応できることではあります。
ステップ1:サブスクリプションの更新を止める
今年、Evernoteは大幅な値上げになったため、まずはサブスクリプションの更新を止めましょう。
- iPhoneのApp Storeで契約した方 → iPhoneの「設定」からサブスクリプションの解約ができます(「サブスクリプションをキャンセルする」という項目があります)
- パソコンで契約した方 → 「プランの変更」や「解約」の窓口を探してみてください
ステップ2:ノート数を減らしながら移行する
更新が止まっている間に、大切なノートブックから順に、ノートブック単位でNotion(または他のアプリ)へ移行していきます。
ここで注意したいのが、Evernoteのフリープランの制限です。
- ノートブックは1つしか持てない
- 収録できるノートは50ノートまで
- 1ノートに貼り付けられるデータ容量も小さい(写真をたくさん貼っている場合は要注意)
そのため、ノート数を50以下に減らせたとしても、フリープランに収まらないノートが出てくることがあります。重たいノートは2つに分ける、ノートブックの中身が多い場合は2〜3のノートブックに分割する――こうした整理作業が必要になります。
これはNotionに移行する際も同様で、あまりに重たいノートブック・ノートは移行しづらくなります。
Notionの有料版を使っている場合は、1つのノートブックに100〜200件程度ノートが入っていても、多少時間はかかりますがおおむね問題なく移行できます。
一方、Notionの無料版を使う場合は、1つのノートブックに入れるノート数を30〜50以下に抑えるほうが安全です。そのほうがスムーズに、問題なく移行できるはずです(他のアプリへの移行については、私自身は詳しく把握していません)。
ステップ3:移行が終わったノートブックをゴミ箱へ
すべてのデータを移行し終えたら、それぞれのノートブックをゴミ箱に移します。ノートブックごとゴミ箱に入れると、ノートはバラバラの状態でゴミ箱に格納されます。すべて入れ終えたら、ゴミ箱を開いて「ゴミ箱を空にする」をタップします。これで、ゴミ箱の中のノートがすべて消去されます。
ステップ4:Evernoteを解約する
最後に、自分のアカウント名から「設定」に進みます。iPhoneの場合は一番下に「その他の情報を見る」という項目があるので、そこから解約手続きに入ります。
Evernoteの解約は、大切なノートが入っていることもあってか、すんなりとは進まない仕組みになっています。「本当に解約してよいか」という確認事項が英文で表示されることが多く、私の場合もそうでした。その際は、文言をコピーしてChatGPTなどに貼り付け、翻訳してもらうとスムーズです。
同意欄へのチェック、本人確認のための「ロボットではありません」というパズル形式の操作、「元には戻せません」という注意喚起――これらすべてに「はい」「同意」と答えて進めていくと、ようやく解約が完了します。
一気に解約とはいかない分、この手続きは少し大変に感じるかもしれません。ですが、AIを使い慣れている方であれば、相談しながら進めることで問題なく完了できると思います。
Notion AIが素晴らしすぎる件
Evernoteを卒業した今、私はNotionでまたヘビーユーザーになっています(笑)。
課金額はEvernoteよりもNotionのほうが高く、月20〜22ドルほどです。
それでも使い続けている理由は、Notion AIの機能があまりに便利すぎるからです。
たとえば「お月謝管理表」のような表を作るとします。この表に何かを記入したいとき、Notion AIへの指示だけで表の中身を埋めてもらうことができます。一つひとつ手作業で入力する必要がありません。
複製にも便利です。たとえば2026年度の「レッスン料管理表」があったとして、2027年度用のページを新しく用意し、「2026年度のものと同じ表をここに入れてください」と指示するだけで、表がそのまま複製されます。項目の入れ替えや文字色の変更なども、言葉での指示だけでNotion AIがやってくれます。
パソコンの画面を見ながら手と目を使って行っていた作業時間が、ほとんど必要なくなりました。ChatGPTやClaudeなど、他のAIで行っていたようなことも、Notion AIの中に組み込まれています。実はNotion AIには、ChatGPT・Gemini・Claudeの3つのAIが搭載されていて、指示を出すとNotion AIが適宜判断してそれぞれを使い分けてくれているようです。
「どのAIを選べばいいの?」と迷うところから始めなくても、Notion AIに任せておけば、かなり質の高い判断で処理してくれます。ただし、指示があいまいだと意図と違う結果になることもあるので、その場合は「ここはこうしてください」と追加で指示を出す必要があります。この点は他のAIツールと同じですね。
おわりに ―― 終わり方も大切
Evernoteは、どこかアナログに近い、優しいアプリだったと思います。
中身もノートもすべて空にし、サーバーに何も残さない状態にしてから解約する――ここまでできたのも、AIがあったからこそだと感じています。そして今回、「終わり方」もまた大切なのだと学びました。
これからますます、仕事のスピードは上がっていくように思います。
Notionをはじめ、これからも様々な場所で皆さんとお目にかかれることを楽しみにしています。
そして長年お世話になったEvernote、本当にありがとうございました。
神戸北町のしばたピアノ教室 柴田 幸代





