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ピアノランドプラス新刊『だいすきくまモン』大阪セミナー

ピアノの導入期の生徒にぴったりの『だいすきくまモン』。人気のキャラクター、くまモンがピアノ学習を楽しく応援してくれる曲集です。

2023年7月5日(水)大阪梅田のカワイジュエにて、樹原涼子先生にとりどりの楽曲全曲を紹介、解説いただきました。セミナーの後の午後の部は、この曲集の連弾曲をみんなで弾く連弾パーティ、希望者の公開レッスンもありました。

ピアノランドプラスは、ピアノランドシリーズのメインテキストに仲間入り

第1巻で身につけたテクニックでさらに豊かなイマジネーションがはぐくめる楽譜です。教室のレッスンでも生徒に「もう一回歌って。」「もう一回弾きたい。」とリクエストされています。その理由は、

どのページもすてきだから。

目に飛び込むやさしい絵と現代のこどもの感覚に合う音楽にみんな魅了されています。

『だいすきくまモン』は、固定5指で弾ける曲集。

「だいすきくまモン」も、固定5指で弾けます。ところどころクロスハンドのカッコイイ決めのラストなども。

ソロでこどもが練習したときと、先生の伴奏が合わさったときで、コードの印象が変わる楽しさ。

ピカルディ終止の味わいもこども目線で感じられる工夫があります。

音楽と歌詞と絵の総合芸術

中身を紹介できなくて残念。ぜひ、中をご覧くださいね。現在、どこの楽器店にも一押しのコーナーに置いています。音楽とことばと絵の全てにおいて完成度の高い総合芸術を目指した作品、と樹原涼子先生がおっしゃっていました。読み返したくなる絵本を手にしたときの気持ち。そして、孝之介さんのミュージックデータも加えると、また世界観が広がります。

ページをめくるごとに新しい世界

イラストは、トナカイフサコさん。

ページごとに、黒い縁線、白い縁線、フチなしなど、曲想に合わせてタッチの違う絵が現れます。どんな工夫があるか、どんな遊び心が隠されているのか、トークコーナーでお話くださいました。

くまモンキャラクターを描いてもよい、との許可が。

この楽譜は、たくさんの人の力が合わさって作られたそうですが、熊本のキャラクター「くまモン」にも、この本を出版されるにあたって、その内容の価値をわかっていただいたそうで、くまモンを描いてもよいとの許可がおりたのだそうです。

英語の歌詞も

クリステル・チアリさんによる英語の訳詞もついています。こどもでもイメージしやすい言葉選びと発音のたのしさも工夫されています。東京の表参道のカワイでは、クリステルさんの英語の歌が聞けたそうですが、本日も1曲、帰国子女のトナカイフサコさんが、樹原先生の無茶ぶりに答えて、英語で歌を歌ってくださいました。ブラボー。

楽譜だけではもったいない

特に目次ページに、こんな風に演奏されるといいな~が、ギューッと詰め込まれています。今日のセミナーで楽曲の解説を聞いて思ったことは、「ピアノ学習者しか知らない本で終わるのはもったいない。」

「絵とことば」だけでも素敵だし、「音楽」だけでも素敵だし、英語の絵本としてもすてきになる本。

図書館などでみんなに見てもらい、いろんな場所で聞く機会がある本になればいいな、と思いました。

世界のこどもたちに届けたい

せっかくの英語歌詞もあるから、英語版の楽譜か楽譜付き絵本が出たらいいな、と思います。音楽雑誌ムジカノーヴァの電子版も出たそうなので、電子書籍ででも実現できたらもっともっと広がりそうです。、と樹原先生にマイ企画案を熱く語ってしまいました。

リアル受講のセミナーでわかること

導入期のこどもの楽譜は、ピアノの先生方には初見で弾けるものですから、楽譜を見ただけでも弾けそうに思います。でも、作曲者の細かい楽譜の中での意図には、なかなか気づけないこともあるとわかりました。

イメージスラーというスラー

その一つが、「イメージスラー」というスラー。

「フレーズのスラー」「アーティキュレーションのスラー」「音型を表すスラー」は、日頃から目にします。

こどものメロディパートが順次進行のときは、先生の伴奏が美しいアルペジオでも、ダンパーのペダルを踏むと濁ってしまいます。そういう場合はフィンガーペダルで、ベースの音を長めにおいて響きを出すという工夫をします。

このフィンガーペダルの長さを「イメージスラー」で表現されています。

曲によって、このイメージスラーの使われ方も長さが違うのですが、こういう細やかな内容は、聞いて初めて気づきます。セミナーに参加してよかったと思うことの一つでした。

音楽を真剣に磨くひとときに感動

午前の講義を聴いた後での受講者の皆さんとの連弾は、とても充実した時間でした。

音楽を一旦共有した後なので、初めてペアを組む方とも、息や音楽観がぴったり。

時々、樹原先生からもアドバイスをいただき、ミニレッスンのぜいたくさでした。ピアノランド講師の栗原先生もたくさんペアになっていただき、真横で本物の呼吸やタッチを体感しました。

連弾パーティに参加されていた先生方は、とても音がきれいで、連弾の立体感を立ち上げ、音楽の流れや世界観を共有しながら、ほんとうに胸が熱くなるようなひとときでした。この気持ちがレッスンへのエネルギーになります。

今日のセミナーが大阪で開催されて感謝です。カワイ梅田の井本さんにはご尽力をいただきました。

ありがとうございました。

(トナカイフサコさんは長女ですが、樹原先生とともにハードワークで良い作品を世に送り出してくれましたので、敬称つきで書かせていただきました。)

神戸北町のしばたピアノ教室 柴田 幸代

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