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コンサート

2024サー・アンドラーシュ・シフのリサイタル東海市芸術劇場大ホール

サー・アンドラーシュ・シフのリサイタル。気づいた時には、大阪のいずみホールのリサイタルは完売していました。

東海市芸術劇場は残席がわずかに残っていたので、名古屋のピアノの先生友達を誘って行ってきました。

その日にプログラムを決めて弾くスタイルのシフ。前々日の東京とはずいぶん違うプログラムでした。

東海市芸術劇場のプログラム

① J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988 から「アリア」

② J.S.バッハ:2声のインベンション BWV772-786

③ ハイドン:ピアノ・ソナタ ト短調 Hob.XVI-44

④ J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集第1巻から プレリュードとフーガ 第24番 ロ短調 BWV893

⑤ モーツァルト:アダージョ ロ短調 K.540

⑥ ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第24番 嬰へ長調 op.79「テレーゼ」

休憩

⑦ ベートーヴェン:6つのバガテル op.126

⑧ シューベルト:3つの小品 D946

【アンコール】

① シューベルト: アレグレット ハ短調 D915

② シューベルト:ハンガリー風のメロディ D817

③ シューベルト: 即興曲集 D935から 第2番 変イ長調

④ シューベルト: 即興曲集 D899から 第3番 変ト長調

個人的な感想です

ピアノを学習している子どもたちがたくさん鑑賞されていたからか、インヴェンション全曲が聴けたのが嬉しかったです。後半は、シューベルト。

中高生時代に練習したことがあるシューベルトの小品の数々。

シューベルトの世界観でホールが満たされ〜

シフが奏でるベーゼンドルファーのシューベルトは、絶品。

光と影が絶妙で、慈愛に満ちた美しさにため息。

シューベルトの音楽は、この世と天国を境目なく、やわらかい光でつないでくれます。

ちょうどお友達の訃報を受けて、行き場のない心の中にたまったものがあったこの夜。

シフの音楽で、お空との行き来できるような光の道筋が感じられて、豊かで懐かしいあたたかい気持ちで満たされて、ほんとうに慰められました。

シフの演奏スタイル

当日配布のリーフレット↑

使用ピアノは、ベーゼンドルファー コンサートグランド280VC。

2000年ごろ、シフのコンサートをハンガリーのブダペスト工科大学で聴いたとき、前半がレクチャースタイルで、後半がコンサートという形式の親しみあるあたたかい雰囲気で、とても感動したのを覚えています。

ハンガリーの国民に、外の国々での体験を語っていたように思います。

なので、今回のプロフィールに書かれたものがショックでした。

それは、「2011年に(一部ナショナリストからの攻撃を考慮し)母国では、二度と演奏しないことを決意することとなった。」という一文。

ハンガリー人にとって、アンドラーシュ・シフは、世界に誇る国民的英雄だと思う。

その人の演奏が聴けないのは、とても寂しいこと。

たとえば、大谷翔平が、今後は日本人として野球をしない、と宣言されたとしたら~それに等しいくらい。

シフもきっと残念に思われていることでしょう。

シューベルトのハンガリ風のメロディが演奏されたときに、胸が熱くなりました。

神戸~名古屋~東海市芸術劇場

夜のコンサートだったので、神戸はお昼過ぎに出発しました。

名古屋では、マリオットホテルの入り口付近にあるストリートピアノを楽しみ、高島屋5階にあるカフェで、軽食をいただきました。

名古屋から名鉄で約30分、太田川下車すぐにホールがあります。イルミネーションがきれいな駅前。

終演は10時すぎ。名残惜しく、ホールをあとにしました。

シフの本とCD

ロビーで、シフのCD「平均律クラヴィーア曲集第1巻第2巻」、シフの本「静寂から音楽が生まれる」と買いました。

本は拾い読みし始めていますが、シフの人間像や音楽について、読みやすくよくわかります。

年末年始の時間に、シフの音楽を味わいたいです。

長らくお読みいただきありがとうございました。

神戸北町のしばたピアノ教室 柴田 幸代

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